こんにちは、nobo(@nobo_kyoto)です。
この記事では、「天台宗三門跡」3ヶ寺の歴史と頂ける御朱印についてご紹介します!
天台宗三門跡とは?
天台宗三門跡は、京都市内にある天台宗の門跡寺院「三千院・青蓮院・妙法院」の総称です。
皇族や公家が住職を務めた格式の高いお寺のこと。
いずれも古い歴史を持ち、中世以降は、三門跡の法親王が天台座主(天台宗の最高位)に就任することが数多くありました。
ちなみに、上記3ヶ寺に「曼殊院・毘沙門堂」を加えたものは、「京都五箇室門跡」と呼ばれています。
天台宗三門跡の寺院①:三千院
まずは、左京区大原にある「三千院」。
美しい紅葉や国宝の阿弥陀三尊像を安置する往生極楽院が有名です。
歴史
延暦7年(788)、比叡山東塔南谷に生えていた梨の大樹の下に、最澄がお堂(円融房)を建立したのが始まりとされています。
その後、東坂本(梶井)に御願寺「円徳院」が建立されると、円徳院は梶井門流の里坊、円融房はその本坊とされました。
大治5年(1130)、第73代・堀河天皇の皇子「最雲法親王」が入寺したことで門跡寺院となり、「梶井門跡」と称されました。
明治維新の際に現在地へ移転し、寺号は霊元天皇宸筆の勅額に基づいて「三千院」に改められました。
御朱印
三千院は、西国薬師四十九霊場や近畿三十六不動尊霊場などの札所になっており、通常7種類の御朱印が授与されています。
①薬師如来 | ②不動尊 | ③弥陀三尊 |
---|---|---|
★代表的★ 西国薬師霊場 |
近畿不動尊霊場 | ★オススメ★ |
④聖観音 | ⑤弁財天 | ⑥御詠歌(薬師) | ⑦御詠歌(不動) |
---|---|---|---|
京の七福神 | 西国薬師霊場 | 近畿不動尊霊場 |
また、金色不動尊の限定御朱印も年に数回授与されているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
基本情報
御朱印の種類 | 通常7種類 |
御朱印の値段 | 300円 |
時間 | 9:00~17:00(通常時) |
札所等 | 西国薬師四十九霊場第45番、近畿三十六不動尊霊場第16番、神仏霊場巡拝の道第106番(京都第26番)、京の七福神、京都洛北・森と水の会 |
宗旨 | 天台宗 |
拝観料 | 大人700円 |
住所 | 京都市北区金閣寺町1 |
公式HP | http://www.sanzenin.or.jp/ |
天台宗三門跡の寺院②:青蓮院
続いて、東山区粟田口にある「青蓮院」。
境内には「池泉回遊式庭園」があり、静かで落ち着くお寺です。
歴史
平安時代、比叡山の山上にあった「天台三千坊」の一つとして創建されたと伝えられています。
創建当初は「青蓮坊」と呼ばれていましたが、天養元年(1144)に天台座主・行玄に譲られた際、「青蓮院」に改称されました。
鳥羽天皇の皇子「覚快法親王」が入寺して以来、青蓮院は門跡寺院となり、門主は皇族や摂関家などが務めるようになりました。
天明8年(1788)の天明の大火際、第117代・後桜町天皇は青蓮院を仮御所とし、一時的に避難。
この出来事から、青蓮院は「粟田御所」とも呼ばれるようになりました。
明治26年(1893)に火災が発生し、ほとんどの建物が焼失。
現在の建物は、焼失後に再建されたものになるため、建物自体の歴史はあまり無いようです。
御朱印
青蓮院では、御本尊「熾盛光如来」と国宝「青不動」の2種類の御朱印が授与されています。
①熾盛光如来 | ②青不動 |
---|---|
近畿三十六不動尊霊場第19番 | |
代表的 |
なお、青蓮院内にある青不動は「模写画像」であり、実物は飛地境外の将軍塚青龍殿に安置されています。
基本情報
御朱印の種類 | 通常2種類 |
御朱印の料金 | 通常300円 |
御朱印帳の種類 | 4種類 |
御朱印帳の料金 | 1000円 |
御朱印の時間 | 9:00~17:00(16:30に受付終了) |
御本尊 | 熾盛光如来 |
宗旨 | 天台宗 |
札所等 | 神仏霊場巡拝の道第115番(京都第35番)、 近畿三十六不動尊霊場第19番 |
拝観料 | 大人:500円、中高生:400円、小学生:200円 |
住所 | 京都市東山区粟田口三条坊町69-1 |
公式HP | http://www.shorenin.com/ |
天台宗三門跡の寺院③:妙法院
最後は、東山七条にある「妙法院」。
1001体の千手観音像を安置する「三十三間堂」は、妙法院の境外仏堂になります。
歴史
妙法院門跡の起こりは、永暦元年(1160)。
後白河上皇が新熊野神社を勧請する際、西塔本覚院の昌雲が別当となり、法住寺殿に接して里坊を開いたのが始まりとされています。
青蓮院と同じく、最澄が開いた天台三千坊の一つだったという説もありますが、詳しいことははっきりしていません。
鎌倉時代初期には、八坂神社の西に移転。
門跡寺院になったのは、後高倉院の皇子「尊性法親王」が入寺してからのことで、当時は「綾小路房」などと称されました。
室町時代、応仁の乱によって焼失。
その後、豊臣秀吉による「方広寺大仏殿建立」の際、妙法院門跡は経堂となり、寺領や建物の寄進を受けて現在地に再興されました。
国宝に指定されている庫裏は、2020年秋から改修工事中で、完成はなんと2026年12月とのこと。
6年以上もかかる大工事が行われています。
御朱印
妙法院は通常非公開の寺院となっていますが、「神仏霊場巡拝の道」の札所になっているため、御朱印は常時受け付けています。
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基本情報
御朱印の種類 | 通常1種類 |
御朱印の料金 | 300円 |
時間 | 9:00~16:00 |
御本尊 | 普賢菩薩 |
宗旨 | 天台宗 |
山号 | 南叡山 |
札所等 | 神仏霊場巡拝の道第119番(京都39番) |
住所 | 京都市東山区妙法院前側町447 |
公式HP | なし |