こんにちは、nobo(@nobo_kyoto)です。
みなさんは、京都の大原についてご存知ですか?
大原は京都市左京区にある四方を山に囲まれた盆地集落で、比叡山のふもとであることから、長い歴史を持つ名刹が数多く点在しています。
この記事では、大原にあるお寺を7カ寺ピックアップし、歴史や見どころ、頂ける御朱印について詳しくご紹介いたします!
京都・大原のお寺①:三千院
まずは、三千院(さんぜんいん)の紹介です。
三千院の歴史・見どころ
「京都 大原 三千院〜♪」という歌で有名なように、三千院は大原を代表するお寺であり、伽藍の規模も今回ご紹介する中で一番の大きさを誇ります。
三千院は奈良時代末期の延暦7年(788)、比叡山東塔南谷に生えていた梨の大樹の下に、伝教大師・最澄がお堂(円融房)を建立したのが始まりとされています。
境内にある往生極楽院には、国宝に指定されている「阿弥陀三尊坐像(阿弥陀如来像、観音菩薩坐像、勢至菩薩坐像)」が安置されており、個人的にとてもオススメな仏像です。
三千院は一年を通じて、四季折々の景色を楽しめるお寺で、特に紅葉のシーズンには非常に多くの参拝客で賑わいます。
有名な「わらべ地蔵」も庭園にいますので、ぜひ探してみてくださいね!
三千院の御朱印
三千院は、非常に多くの御朱印が用意されており、通常7種類も授与されています。
①薬師如来 | ②不動尊 | ③弥陀三尊 |
---|---|---|
★代表的★ 西国薬師霊場 |
近畿不動尊霊場 | ★オススメ★ |
④聖観音 | ⑤弁財天 | ⑥御詠歌(薬師) | ⑦御詠歌(不動) |
---|---|---|---|
京の七福神 | 西国薬師霊場 | 近畿不動尊霊場 |
また、金色不動尊の限定御朱印が年に数回授与されているので、欲しい方は下記期間中に参拝することをオススメします。
- 毎月28日(不動尊の縁日)
- 正月三が日
- 金色不動尊の御開扉時(不動大祭・もみじまつり等)
京都・大原のお寺②:寂光院
続いて、寂光院(じゃっこういん)です。
寂光院の歴史・見どころ
寂光院の起こりは非常に古く、飛鳥時代の推古天皇2年(594)、聖徳太子が父・用明天皇の菩提を弔うために創建したと伝えられています。
平家物語によれば、平清盛の娘「建礼門院(平徳子)」は壇ノ浦の戦いの後、東山にある「長楽寺」に出家し、その後、寂光院近くに庵を結び、隠棲したと伝えられています。
このことから、平家物語ゆかりのお寺として有名です。
ちなみに、寂光院は京漬物「しば漬け」発祥の地とされており、毎年9月には「しば漬け法要」も執り行われています。
寂光院の御朱印
寂光院の御朱印は、通常1種類のみ。
御本尊の地蔵菩薩の御朱印がいただけます。
右上の「聖徳太子開基 平家物語由縁」の朱印が素敵ですね!
その他にも、季節によって限定御朱印が出ている場合もあります。
京都・大原のお寺③:勝林院
次は、勝林院(しょうりんいん)です。
勝林院の歴史・見どころ
勝林院の起こりは、平安時代初期の承和2年(835)。
慈覚大師・円仁が、声明修行の道場として創建したと伝えられています。
文治2年(1186)、勝林院の顕真が浄土宗の宗祖・法然上人を招き、天台宗や法相宗の高僧らと一昼夜の宗論「大原問答(大原談義)」が行われました。
法然上人は、高僧らからの問いに「南無阿弥陀仏(念仏)を唱えるで極楽浄土へ往生できる」と次々に論破。
さらに、御本尊の阿弥陀如来は手から光を放ち、法然上人の教えが正しいことを証明しました。
これ以降、阿弥陀如来は「証拠の阿弥陀」と呼ばれ、江戸時代には京都の名弥陀の一つにも数えられました。
とても大きな阿弥陀如来ですので、ぜひみなさんも堂内に上がって参拝してみてくださいね!
勝林院の御朱印
勝林院は、法然上人ゆかりの地を巡る「法然上人二十五霊場」の札所となっており、御朱印は通常2種類いただけます。
こちらは代表的な「大原問答」の御朱印。
こちらは、御詠歌の御朱印です。
どちらも頂いてみてくださいね!
京都・大原のお寺④:宝泉院
続いて、宝泉院(ほうせんいん)です。
宝泉院の歴史・見どころ
寺伝によれば、宝泉院の起こりは、平安時代の仁寿年間(851〜854)。
天台宗の僧・円仁(慈覚大師)が、声明専門の寺として創建したのが始まりとされています。
「額縁庭園」とも呼ばれる庭園は、四季折々の自然や風情を楽しむことができます。
春には、若葉や花々が新緑の中に映え、夏には青々と茂る樹木や清流が涼しげな雰囲気を演出し、秋には紅葉が庭園を彩り、冬には雪景色が庭園を美しく見せます。
庭園の中心には、樹齢約700年という立派な五葉松が生えており、庭園の特徴的な景観の一つであり、宝泉院のシンボルとして知られています。
宝泉院の拝観は抹茶付きのため、この美しい光景を眺めながら、抹茶と和菓子で一服することが出来ます。
宝泉院の御朱印
宝泉院の御朱印は、「歓㐂天」の1種類が通常授与されています。
七が3つ並んだ「㐂」は「き」と読み、「喜」の異体字になります。
つまり、「歓㐂天」は「歓喜天」という意味です。
京都・大原のお寺⑤:実光院
次は、実光院(じっこういん)です。
実光院の歴史・見どころ
実光院は、勝林院の子院として創建された寺院です。
春は不断桜・夏は新緑・秋は紅葉・冬は雪と、四季折々で美しい庭園を楽しむことが出来るお寺として知られています。
実光院の拝観料は500円なのですが、300円を追加すると、お抹茶とお菓子を頂くことが出来ます。
実光院の御朱印
実光院では、通常1種類の御朱印がいただけます。
御朱印には「梵音寂」と書いてあり、梵音は仏教において「仏の声」を表す言葉とのこと。
京都・大原のお寺⑥:来迎院
続いて、来迎院(らいごういん)です。
来迎院の歴史・見どころ
寺伝によれば、平安時代の仁寿年間(851〜54)、天台宗の僧・円仁(慈覚大師)が、天台声明の道場として創建したとされています。
平安時代後期には、近くにある勝林院を下院、来迎院を上院とする二院が成立し、総称して「魚山大原寺」と呼ばれ、鎌倉時代初期には、なんと約50もの寺坊が建つほど栄えたと伝えられています。
来迎院は焼失と再建を繰り返しており、現在の本堂が建立されたのは、天文2年(1533)のこと。
堂内には、御本尊の薬師如来坐像・阿弥陀如来坐像・釈迦如来坐像(いずれも重要文化財)を祀っています。
来迎院の御朱印
来迎院では、通常1種類の御朱印が授与されています。
御朱印は、御本尊である薬師如来が書いてあります。
京都・大原のお寺⑦:古知谷阿弥陀寺
最後は、古知谷阿弥陀寺(こちたにあみだじ)です。
古知谷阿弥陀寺は、上で紹介してきたお寺からは少し離れた山奥にあります。
京都市街地から大原に向かうバスは結構あるのですが、大原から古知谷へ向かうバスは1日数本です。
京都バスの時間をしっかり調べてから行くことを強くオススメします。
https://www.kyotobus.jp/route/timetable/kana10/kochidani.html
古知谷阿弥陀寺の歴史・見どころ
阿弥陀寺の起こりは、江戸時代の慶長14年(1609)。
9歳の時に出家し、各地で修行を重ねてきた弾誓上人が「念仏道場」として創建したのが始まりです。
創建から4年後の慶長18年(1613)、弾誓上人は体質を樹脂化した上で、自ら石龕に入り、即身仏(ミイラ仏)となったと伝えられています。
弾誓上人石廟内には「弾誓上人の石棺」があり、近くまで行って拝むことが出来ます。
薄暗い石窟の中に佇む石棺に、ポタポタと雫が落ちる音。
ものすごい雰囲気で、近寄るのも憚られるほどでした。
上でも触れたように、阿弥陀寺は山奥にあるため、境内はとても自然豊かです。
私が訪れた時は、お庭にクリンソウという花がたくさん咲いており、美しい光景を眺めることが出来ました。
また、青もみじ・紅葉も大変美しく、まさに穴場だと思います。
アクセスが少し大変ですが、とてもオススメなお寺です!!
古知谷阿弥陀寺の御朱印
阿弥陀寺では、通常1種類の御朱印が授与されています。
「弾誓佛」とは、開山・弾誓上人が自作した木像のことで、右上には弾誓佛の朱印も押してあります。
京都・大原のお寺まとめ
以上、大原のお寺まとめでした!
少しでも大原観光のお役に立てれば幸いです!
自然豊かな大原をたくさん楽しんでくださいね〜!
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