こんにちは、nobo(@nobo_kyoto)です。
この記事では、京都の「洛陽六阿弥陀めぐり」について、歴史や札所を詳しくご紹介いたします。
少しでも巡礼の参考になれば幸いです!
洛陽六阿弥陀めぐりとは?
概要
洛陽六阿弥陀めぐりは、阿弥陀如来を祀る京都市内の6ヵ寺を巡拝する霊場です。
洛陽六阿弥陀めぐりの起こりは、江戸中期の享保2年(1717)。
第4番札所・安祥院の開基である「木食正禅上人(養阿)」が、阿弥陀如来の霊感を受けて発願したとされています。
庶民信仰の高まりと共に、盛んに巡礼が行われたといわれています。
定められている功徳日を3年3ヶ月続けて巡拝すると、無病息災や家運隆盛、諸願成就などのご利益が得られるとされています。
なお、1番札所から6番札所まで、順々に参拝することが必要です。
- 1月15日、2月8日、3月14日、春の彼岸、4月15日
- 5月18日、6月19日、7月14日、8月15日、9月18日
- 秋の彼岸、10月8日、11月24日、12月24日
現在も行われているか分かりませんが、淡交社「京都大事典」には、以下のような習わしが記されています。
功徳日の朝、真如堂で「京洛六阿弥陀巡拝の証」に蓮花の朱印をうけ、一団となって永観堂へ向かい、順次進み、結願所の誓願寺では御詠歌を奉納する。
京都大事典,淡交社,1984
「蓮花の朱印」ってどんなものか気になりますね・・・。
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洛陽六阿弥陀めぐりの札所紹介
ここからは、1番札所の真如堂から6番札所の誓願寺まで、お寺の概要をササッと紹介いたします。
第1番札所:真如堂
正式名称は「真正極楽寺」といい、創建は平安時代の永観2年(984)。
比叡山の僧・戒算上人が、延暦寺常行堂に安置されていた阿弥陀如来像を神楽岡東の東三條女院離宮に移し、安置したのが始まりです。
慈覚大師・円仁作の阿弥陀如来像は、「頷きの阿弥陀」と呼ばれ、主に女性からの信仰を集めています。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:境内自由(一部有料、大人500円)
- 拝観時間:9:00~16:00(受付は15:45まで)
- アクセス:市バス「真如堂前」から徒歩7分
- 公式HP:https://shin-nyo-do.jp/
第2番札所:永観堂
正式名称は「禅林寺」といい、平安時代から「紅葉の名所」として有名。
弘法大師・空海の弟子である「真紹」が、この地にあった藤原関雄の山荘を買い取り、「真言密教の道場」としたのが始まりです。
一般的に「みかえり阿弥陀」と呼ばれている阿弥陀像には、中興の祖・永観にまつわる伝説が残されており、正面ではなく左を向いてるのが特徴的です。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:大人600円
- 拝観時間:9:00〜16:00(閉門は17:00)
- 市バス「南禅寺・永観堂道」から徒歩4分
- 公式HP:http://www.eikando.or.jp/
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第3番札所:阿弥陀堂(清水寺)
阿弥陀堂は、清水寺の本堂と奥の院の中間にあるお堂。
鎌倉時代初期、清水寺に招かれた法然上人が「常行念仏」を修した場所と伝えられており、「日本最初の常行念仏道場」と称しています。
堂内に安置されている丈六の阿弥陀像は、恵心僧都(源信)によるものといいます。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:大人400円
- 拝観時間:6:00〜18:00(7,8月は18:30まで)
- アクセス:市バス「清水道」から徒歩10分
- 公式HP:https://www.kiyomizudera.or.jp/
第4番札所:安祥院
五条坂の中間あたりにある安祥院の起こりは、平安時代の天慶5年(942)。
第61代・朱雀天皇の勅願により、天台座主尊意僧正が乙訓郡大藪郷(南区久世大藪町)に創建したのが始まりといいます。
本堂に安置されている阿弥陀像は、中興の祖・木食正禅上人(養阿)によるもの。
また、同じく正禅上人作という「地蔵菩薩」は、日を決めて祈願すると諸願成就するという信仰から、「日限地蔵」と呼ばれ信仰されています。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:境内自由
- 拝観時間:8:00〜17:00
- アクセス:市バス「五条坂」から徒歩4分
- 公式HP:なし
第5番札所:安養寺
新京極通にある安養寺は、寛仁2年(1018)、恵心僧都(源信)が奈良県當麻に創建したのが始まりとされています。
本尊の阿弥陀像には「女人往生」にまつわる伝説が残されており、蓮華の台座が逆さになっているのが特徴。
「倒蓮華寺」とも呼ばれ、主に女性からの信仰を集めています。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:境内自由
- 拝観時間:不明
- アクセス:市バス「四条河原町」から徒歩6分
- 公式HP:なし
第6番札所:誓願寺
安養寺と同じ新京極通にある誓願寺は、奈良時代の天智天皇6年(667)、天智天皇の勅願所として奈良に建立されたのが始まりといいます。
かつては約6500坪の広大な寺領を持ち、塔頭寺院は18ヵ寺もありましたが、戦火や上地などにより、現在は本堂と小さな地蔵堂を残すのみとなっています。
御本尊の阿弥陀像は、もともとは八幡市の阿弥陀寺に「石清水八幡宮の本地仏」として祀られていたもので、明治2年(1869)に誓願寺へ移されました。
最後の札所にふさわしい、とても大きくて立派な阿弥陀像です。
拝観情報とアクセス
- 拝観料:境内自由
- 拝観時間:9:00~17:00
- アクセス:市バス「三条河原町」から徒歩5分
- 公式HP:https://www.fukakusa.or.jp/
洛陽六阿弥陀めぐりまとめ
以上、洛陽六阿弥陀めぐりの紹介でした!
各個別記事には、六阿弥陀以外の御朱印やより詳しい歴史などを載せていますので、ぜひ参考にして見てくださいね!
札番 | 御朱印 | 寺名 | 宗旨 | 拝観料 |
---|---|---|---|---|
1番 | 真如堂 | 天台宗 | 境内自由 | |
2番 | 永観堂 | 浄土宗西山禅林寺派 | 大人600円 | |
3番 | 阿弥陀堂 (清水寺) |
北法相宗 | 大人400円 | |
4番 | 安祥院 | 浄土宗 | 境内自由 | |
5番 | 安養寺 | 浄土宗西山禅林寺派 | 境内自由 | |
6番 | 誓願寺 | 浄土宗西山深草派 | 境内自由 |